先日のこと。お客様とペーパードリッパーでの抽出について、お話をしていました。
その方は、1杯のコーヒーを淹れるのに、豆を挽くところから初めて20分くらいかかるとおっしゃいます。詳細な淹れ方をお伺いすると、ドリップにとても時間をかけていることが判りました。
そんなこんなで、前々から気になっていたドリッパーの落ちる速さを測ってみました。
と、言っても手持ちのドリッパーは以下の3種類だけ。
すんません。
当店はフレンチプレスがメインなので、ドリッパーは少ないのです。。(言い訳)
ハリオ V60 サイズ01(店のホットコーヒー作成とコーヒー教室で使用中)
メリタ サイズ1×4(アイスコーヒー全般とホットコーヒーのデリバリー(大量作成)時に使用)
小さいサイズの物と違って、コーヒーの落ちる穴の位置が高めになっています。
カリタ サイズ102(コーヒーメーカーに添付されていたもの)
測り方:
2カップ分(約260cc)の水を注いで、落ちるまで(穴からの水の流れが切れるところ、ポタポタと落ち始めるまで)の時間を計測しました。
下記の結果は、5回計測して平均値を計算した値です。
コーヒーの粉は入れてません。
ペーパーフィルターの有無は、条件に加えてみました。
ペーパーは、ハリオV60は純正品。メリタも純正品。カリタは、メリタ純正品を使用しました。
但し、V60はペーパーなしでは意味が無いので計測してません。
結果:
ハリオV60(有) 20.3s
メリタ1×4(有) 127.0s
(無) 92.1s
カリタ102(有) 26.5s
(無) 11.0s
考察(独断):
一番抜けが早いハリオV60は、お湯の注ぎ方次第で抽出時間を調整できる範囲が広いと言える。
多めに注いで、早く落とせばあっさりと仕上がり、ポタポタとゆっくり注げばコクを出せる。
但し諸刃の剣で、注ぎ方が一定でないと毎回の出来が変わり易い(不安定)ということ。
メリタは、一番抜けが悪いので、ドリッパー内でコーヒーの粉と充分接触したコーヒーが落ちる。
よって、注ぎ方の影響が一番少ないと思われる。早く落とせないので、あっさりした味に調整しにくい。どんな注ぎ方でも、コクのあるコーヒーになり易い。実際の出来上がりも、そんな感じ。
カリタは、ハリオほどではないが早く落ちるので、調整し易いと思われる。ただ、コーヒーメーカーでこのドリッパーを使うと、お湯が結構溜まっているのも目撃しており、コーヒーの粉が入ると底の穴が塞がれて、抜けがずっと悪くなるのではないかと推察している。(追加実験が必要か?)
実際の使用感でも、ハリオよりはずっとコクのあるコーヒーが落ちているようだった。
メリタは1つ穴で、カリタは3つ穴だが、計測結果では3倍以上の時間差がついた。これは、穴の直径の差だと思われる。ただし先にも記述したが、実際の使用感はカリタの抜けはそれほど良くないので、コーヒーの粉の存在で落ちる速さがだいぶ変わっていると推測される。
カリタの穴の位置は、上方からの圧力が一番大きく影響しそうに思われる。
なので、穴が大きい??
この事の検証は、今後の課題とする。
メリタだと、同じ注ぎ方でも、豆の挽き加減次第で、あっさりとコクが調整できるような気がしますが、どうなんでしょうか?
返信削除グラスホッパーさん、コメントをありがとうございます。おっしゃるようになると思います。今回使ったメリタのドリッパーは、コーヒーを落とす穴とペーパーとの間に隙間ができるような構造になっていて、豆の有り無しによる抜けへの影響がほぼ無いと思われます。なので、粉のサイズ(お湯にあたる時間は同じで、コーヒーの表面積が違う)で味の調整ができると思います。ハリオと同じような味の傾向になるか?は実験してみないといけませんが。雑味の多さとか、あっさりした味でも奥行きのある風味になるかとか。。ハリオ、メリタでどっちが良いかも含めて未確認です。すみません。
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