2015年8月16日日曜日

ドリッパーの落ちる速さを計測してみました。追加実験1

前回の投稿は、皆様の関心が高い話題だったのか?、または久しぶりの更新だったためか?、閲覧数が多かったです。ありがたいことです。笑

ちょっと中途半端な内容になってましたので、追加で以下の実験をしてみました。

今回は、カリタの小型ドリッパー102型ついてだけ調べました。
豆の無い状態と有る状態についてと、使用するペーパーフィルターの種類による違いを測りました。(なぜこの内容なのかは、前回投稿をご参照下さい)

使ったドリッパーとペーパーフィルターです。


前回の投稿では、カリタのドリッパーにメリタのエコブラウン(無漂白)を組み合わせて、水の落ちる速さを計測しました。
その後、カリタの純正フィルター(漂白品)があったことを思い出しました。(自爆)

まず、前回投稿した時の結果(水260cc、5回の平均)
カリタドリッパー+メリタフィルター   26.5s
今回の実験結果は、
カリタドリッパー+カリタフィルター   23.5s

カリタ純正フィルターの方が少しだけ水の抜けが良いみたいです。
紙質、目の細かさの違いでしょうか?

次に、中挽きの豆10gを入れて、お湯260ccが落ちきるまでの時間を測りました。
これは1回だけの計測値です。
お湯は一気に注いで、蒸らしとかはしてません。

実は使いまわしで何回か計測したのですが、微粉でフィルターの目が詰まるためか?落ちきるのに、もの凄く時間がかかるようになりました。

実際の使用条件とも外れますので、1回目のデータだけ採用しました。
(粉とフィルターをもっと使えと言う突っ込みは却下させていただきます。笑)

結果:(ドリッパー内のコーヒーの水面が無くなるまでの時間です)
カリタドリッパー+メリタフィルター+粉10g 130s
カリタドリッパー+カリタフィルター+粉10g  71s

注)
お湯が落ちきるまでの時間を測ったので大きな差がついてますが、メリタフィルターの方も90sくらいでほとんど落ちてました。最後の抜けが、カリタフィルターに比べてとても悪くなって時間がかかりました。紙の目詰まりの程度が大きく結果に影響しているようでした。

一番調べたかった、豆の有無で落ちる時間にどれだけ差が出るか?は、フィルターの銘柄にかかわらず予想通り大きな差がつきました。前回投稿の推測(豆で穴が塞がれそう)を裏付けられたと思います。
結局、カリタのドリッパーはお湯が長く溜まるので、注ぎ方の影響を受けにくいと思われます。
純正フィルターを使用した場合、豆無し:23.5s、豆有り:71s

作ったコーヒーも一応味見してみましたが、どちらの濃さも同じくらいでした。
豆が少なすぎたので、味の差が出なかったのかもしれません。(失敗したかな~。)
また前述のように、ほとんどのコーヒーは落ちるまでの時間に大差なかったので、当然と言えば当然の結果ですかね。
落ちきるのを待たなければ、コーヒーの作成時間に大差はつかないです。
下記の紙の匂い以外は味にも大きな差はないと思います。

出来たコーヒーの風味で気になったのは、メリタフィルターの紙の匂い。
薄めに淹れたため、特に紙の風味が表に出たみたいです。
これは、今回調べた抜けの時間は関係なく匂ってしまうと思います。
カリタフィルターは、気になる匂いはありませんでした。値段が高いぶん優秀でした。
気になる方は純正品を使いましょう!!







2015年8月13日木曜日

ドリッパーの落ちる速さを計測してみました

先日のこと。お客様とペーパードリッパーでの抽出について、お話をしていました。
その方は、1杯のコーヒーを淹れるのに、豆を挽くところから初めて20分くらいかかるとおっしゃいます。詳細な淹れ方をお伺いすると、ドリップにとても時間をかけていることが判りました。
そんなこんなで、前々から気になっていたドリッパーの落ちる速さを測ってみました。

と、言っても手持ちのドリッパーは以下の3種類だけ。
すんません。
当店はフレンチプレスがメインなので、ドリッパーは少ないのです。。(言い訳)


ハリオ V60 サイズ01(店のホットコーヒー作成とコーヒー教室で使用中)

メリタ サイズ1×4(アイスコーヒー全般とホットコーヒーのデリバリー(大量作成)時に使用)

小さいサイズの物と違って、コーヒーの落ちる穴の位置が高めになっています。

カリタ サイズ102(コーヒーメーカーに添付されていたもの)

測り方:
2カップ分(約260cc)の水を注いで、落ちるまで(穴からの水の流れが切れるところ、ポタポタと落ち始めるまで)の時間を計測しました。
下記の結果は、5回計測して平均値を計算した値です。
コーヒーの粉は入れてません。
ペーパーフィルターの有無は、条件に加えてみました。
ペーパーは、ハリオV60は純正品。メリタも純正品。カリタは、メリタ純正品を使用しました。
但し、V60はペーパーなしでは意味が無いので計測してません。



結果:
ハリオV60(有)  20.3s

メリタ1×4(有)  127.0s
      (無)   92.1s

カリタ102(有)   26.5s
      (無)   11.0s

考察(独断):
一番抜けが早いハリオV60は、お湯の注ぎ方次第で抽出時間を調整できる範囲が広いと言える。
多めに注いで、早く落とせばあっさりと仕上がり、ポタポタとゆっくり注げばコクを出せる。
但し諸刃の剣で、注ぎ方が一定でないと毎回の出来が変わり易い(不安定)ということ。

メリタは、一番抜けが悪いので、ドリッパー内でコーヒーの粉と充分接触したコーヒーが落ちる。
よって、注ぎ方の影響が一番少ないと思われる。早く落とせないので、あっさりした味に調整しにくい。どんな注ぎ方でも、コクのあるコーヒーになり易い。実際の出来上がりも、そんな感じ。

カリタは、ハリオほどではないが早く落ちるので、調整し易いと思われる。ただ、コーヒーメーカーでこのドリッパーを使うと、お湯が結構溜まっているのも目撃しており、コーヒーの粉が入ると底の穴が塞がれて、抜けがずっと悪くなるのではないかと推察している。(追加実験が必要か?)
実際の使用感でも、ハリオよりはずっとコクのあるコーヒーが落ちているようだった。

メリタは1つ穴で、カリタは3つ穴だが、計測結果では3倍以上の時間差がついた。これは、穴の直径の差だと思われる。ただし先にも記述したが、実際の使用感はカリタの抜けはそれほど良くないので、コーヒーの粉の存在で落ちる速さがだいぶ変わっていると推測される。
カリタの穴の位置は、上方からの圧力が一番大きく影響しそうに思われる。
なので、穴が大きい??
この事の検証は、今後の課題とする。